発酵食を食べる葉山牛

こんにちは、Rieです。

昨日はかながわブランドモニターとして、神奈川県葉山町にある石井裕一さんの葉山牛生産牧場の視察に行ってきました。

肉用牛としては神奈川県初のHACCP(ハサップ:食品を製造するために安全を確保するための管理手法)を取得しました。安全・安心な葉山牛を育てるためのさまざまな工夫をされています。

そんな石井牧場の特徴の一つに「エコフィード」があります。食品残さを利用した飼料作りです。

かつて、近くの自衛隊から出る残飯の活用として、牛の飼料に与えたところ美味しい牛肉になったことがきっかけで、今でも米を主体とした飼料作りをしています。

ちなみに麦を多くすると脂がかたくなり、とうもろこしを多くすると脂はくどくなるそうです。
米を多くして作った飼料により、融点が低く、美味しい脂の牛肉になるそうです。

葉山牛は生産者によって与える飼料に違いがあるようで、牛舎によってそれぞれ違う味の葉山牛になるとか。

石井牧場では、敷地内にある2つの大きな釜を使い、薪で炊くお米は1日15kg。それにビール酵母、おから、とうもろこし、大豆など15種類を加えて1晩発酵させた飼料を作り、毎日決まったものを与えています。

エコフィードは市販の飼料よりもコストはかかりませんが、その分手間がかかります。

ふと思ったのですが、私が長女を育てていた時、手作りのものを食べさせたいと思い、毎日せっせと離乳食を作っていたのですが、それでも作れない日は市販の離乳食も使っていました。それを考えると、毎日同じものを与えるというのは本当に大変なことだと思います。

さて、牛もごはんを食べたらウンチをします。そのウンチにおがくずをブレンドして作った堆肥は全く臭くないのです。

そういえば、石井牧場にきてまず思ったのは、牛舎なのに臭くない!ということでした。

良いものを食べて、良いウンチをし、居心地のよい安全な環境で育てられているからなのでしょう。

石井さんは「本当に美味しいものを作りたい」「うちの牛肉を食べれば薬になります」と言っていましたが、本当にその通りだと思います。

ここからは吉報です♪
そんな美味しい葉山牛が食べれるマルシェが年内にオープンします。
昨日はその前にマルシェで腕をふるうシェフが作るビーフシチューを頂いてきました。牛肉の甘みと旨みが凝縮されたシチューに同じく石井さんが育てた有機野菜が味を添えていて、それはもう頬っぺたがおちるくらい美味しかったです。

43歳になる石井さんには更なる目標があります。湘南国際村にある自身が持つ敷地内に「道の駅」を作ることです。
そのために乳牛飼育も検討されているそうです。

石井さんがご両親から牧場を託されたのが、23歳の時です。時はまさにバブル崩壊、BSE問題やO-157など大変な時期だったそうです。

今、その20年の経験が自信となり、話す言葉からは「夢」と「希望」を感じられたのは私だけではないと思います。

これからも奥様と二人三脚で頑張って下さい。応援しています。